300GBくらい本を自炊してわかったことのまとめと、最低限買ったもの
物が置けないくらい本が多かった
漫画も活字が好きで、クローゼットをひとつ占領するくらいの蔵書があった。昔住んでいた三軒茶屋に安い古本屋さんがあって、そこで全巻セットを購入ってのを繰り返していたらどんどん無尽蔵に増えていった。収納がクローゼットしかない家なので、どこに何の漫画があるのかわからない&単純にスペースを圧迫してるって問題があったので2年前くらいから自炊に勤しんでいる。いろんなやり方を試してわかったことをまとめてみる。
用意する道具は3つ
自炊をするには本をバラしてスキャンする必要がある。いろいろ試して最低この3つがあれば問題無いと結論が出た。
まずは、表紙を切り分けるためにラインカッターを使用する。
こんなの。これで、本のカラー表紙を切り分けていく。
好みにもよるけど、折れ目に合わせて4分割がいいと思う。背表紙にあたる、タイトル+巻数+作者の部分は表紙に含んで切るのがオススメ。理由は後述。
そして、カラー表紙を外した本そのものをカットする。これは間違いなく
これが最強。バッチリ切れる。ザクッと。ページ数が多い本でもそんなに曲がることもない。まさに自炊のためだけに生まれた商品。
そして、最後は切った表紙と本をスキャンをするこれ。
FUJITSU ScanSnap iX500 FI-IX500
自炊業界の定番商品。使いやすいし、設定も楽ちん。ページ送りのつまりも少ない。よく考えられた設計。
自炊の際に気をつけることと、その理由
- 本をカットする前に、広告が入っていないかチェックする。
新刊のお知らせとか、そういうのがスキャンデータに入ってしまうのが自炊あるある。必ず下向きにして振ってみるとかして確認する。
- 裁断機でカットした本の、最初と最後をチェックする。
最初と最後のページは製本の仕組み上、裁断後もページがくっついてることが良くある。手で簡単にはがれるので必ず確認する。
- 保存はpdf形式にするべき
jpgで保存することもできるけど、断然pdfがオススメ。 理由はファイルに名前(タイトル、巻数、作者名)をつけるときに一回で済むってことと、PCのフォルダで見たときにもプレビューされてわかりやすい。背表紙の巻数を表紙に含めたほうが良いっていうのもこの為。そして、文字検索ができる設定にも出来るので漫画だけじゃなくテキストや参考書なんかも使いやすくなる。
文字にすると面倒な感じがするけど、実際に一冊を自炊する時間はスキャンしてる待ち時間を含めてもジャンプコミックスとかなら2〜3分くらい。何かの片手間にも出来る。ちなみに300GBくらい自炊したけど、特に上記3点の道具のメンテナンスはしていない。たまにscansnapの読み取り部をウェットティッシュで拭くくらい。
生活が変わった
まずはクローゼットを占領してた本が全てHDDに収まったことで、収納に余裕ができた。あとは、しばらく読んでいない漫画を久しぶりに読むとき、パッと出せるようになった。これはすごく嬉しい。今は、人に借りてる本以外は全て自炊済み。本が家にあると気になって早く自炊しなきゃと思うレベル。
良くアンチ自炊派は、紙の本の暖かみが・・・とか、手触りが・・・とかそういう事を言うけど、もう個人的にはそんな事を言うのはナンセンスだと思う。ここまでPC、スマホが普及してる世の中で、その便利さを享受しておきながら何を言っちゃってんのよ、って感じがある。 本は何度も読まれること、読者である自分に楽しい、面白い、怖い、そういう色んな感情も含めて何か意義のある読書体験が残るってのが重要だと思ってるので、本そのものには意味はないんじゃないかなって思う。個人的に。
出版業界を守れ!本屋さんを守れ!とかそういう意見にも違和感を感じる。時代が変われば商売が変わって、既存の商売は変革を迫られる。これは必然なのに対応しない、もしくは遅い。本という存在だって過去に例えば講釈師とか、情報伝達の商売をたくさん潰してきた歴史があるのに何を今さら被害者意識に火をつけてんの?って感じがする。
サイン入りだとか、色味が重要な画集とか、思い出の本とか、そういう本以外は全部自炊で良いんじゃないかな〜と思う。日本は狭くて、部屋も狭い。この状況で低コストで半永久的に自炊が出来るのにしないっていうのは、正直もったいない。実際に自炊したら、もっと読書の機会が増えると思う。